この3月で東日本大震災から1年になる。その影響を受けた中で被災地外の企業に勤務しているビジネスマン、OL(25~39歳)はどのように受け止めてきたのか。ショッキングな出来事は震災だけではない。EU諸国の財政不安、円高、タイの洪水などが企業活動を鈍化させたまま4月の新年度を迎えようしている。
大震災が日本国民に与えてくれたものがあるとすれば、それは「絆」という漢字1字で家族や夫婦、友人の人間関係を見直す機会を恵んでくれたことだ。ビジネスマン・OLに「2011年の仕事観」を漢字で表してもらったところ「耐」だった、と就職情報誌のDODAが公表した。
しかし彼らはこの1年を"耐え忍んだ"だけではなかった。震災や円高などの襲来から何かを「学び取ろう」と、したたかな粘り腰も見せたのだ。漢字1字で表せば、それまでなかった「学」「変」「考」が新たにランクインしている。プラス思考で「耐」から「克」へ意識が変移しつつあることが分かる。
「学」は大震災によって危機管理・BCP、エコの重要性など学んだことも多かったから。「変」は震災の影響で仕事に対する気持ちが大きく変化したため。「考」は震災以降、仕事に対する取り組み姿勢を、忍耐とか考えさせられたから。主な業種別の1位では、メーカーは国外の情勢に忙殺され自身も転勤があって「忙」。
商社・流通、小売・外食は「耐」。新年度こそ「克」つことに願をかけ1位としたい。
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