会計検査院が公表した消費税の簡易課税制度についての検査結果によると、検査の対象とした法人・個人事業者約4700事業者の約8割が簡易課税制度を利用したことで、納付消費税額が低額となっており、総額約21億円のいわゆる"益税"が生じていることが分かった。
簡易課税制度は、実際の仕入率を計算するのが困難な中小企業の事務負担に配慮した制度だが、仕入率を計算できるにもかかわらず、本則課税の場合と納税額の損得を比べ簡易課税制度を適用している事業者が多いとの指摘がある。
そこで会計検査院が、法人・個人計2031事業者について、決算書等を基に課税仕入率の平均を試算したところ、事業区分ごとにみなし仕入率と課税仕入率の平均を比べると、みなし仕入率が全ての事業区分において課税仕入率の平均を上回っていた。特に第5種(運輸・通信業、サービス業及び不動産業)の課税仕入率の平均は32.4%となっていて、第5種のみなし仕入率50%と大きくかけ離れた状況が分かった。
以上の検査の対象となった3075法人、1624個人事業者、計4699事業者が簡易課税制度を利用したことにより、全体の約8割の3742事業者が納付消費税額が低額になっており、その低額となった "益税"は推計で総額21億7647万円にのぼった。会計検査院は、「今後、財務省において、簡易課税制度のあり方について、引き続き、様々な視点から有効性や公平性を高めるよう不断の検討を行っていくことが肝要」と指摘している。
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