「ふるさと納税」は、自分が住んでいる住所地以外の地方自治体に税を寄附(納税)して特産品を受け取り、しかも確定申告すれば、所得税や住民税の税額控除を受けられる。
年々、人気が高まるなか、総務省は税制改正で制度を拡充する方針を固めた。政府は地方活性化に本腰を入れるため、新たに「まち・ひと・しごと創生対策本部」を設置し、ふるさと納税もその起爆剤のひとつにしたい考えだ。
ふるさと納税は、寄附金のうち2000円を超える部分について、一定の上限まで、原則として所得税、個人住民税から全額が控除される仕組みだ。住民税の控除の上限は所得割額の1割。例えば、年収700万円の給与所得者(夫婦子なしの場合、所得税の限界税率は20%)が、地方団体に対し3万円の寄付をした場合、控除額は2万8000円となる。
総務省はこの控除制度を簡易化することや限度額を2割に引き上げる方向で検討している。
上記の年収700万円の夫婦子なし世帯の場合、現在、寄附金控除対象の寄附の上限は5万5000円で、ここから2000円の自己負担分を引いた全額が軽減されるが、上限が2倍に引き上げられると、単純計算で11万円までが寄附金控除の対象になり、控除額は最大で10万8000円になる。また、寄附を受けた自治体から寄附者が住む市区町村へ情報を伝えることで、寄附者が役所に行かなくても控除を受けられる仕組みが検討されるという。
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