金融庁は、NISA(少額投資非課税制度)の拡充・利便性の向上を柱とした2015年度税制改正に向けての要望を公表した。
NISAについては、(1)「ジュニアNISA(仮称)」を創設し、0歳から19歳の未成年者の口座開設を可能とすること、(2)NISAの年間上限投資額を、毎月の定額投資額に適した金額に引き上げること、(3)NISA口座開設手続き等の簡素化など、利便性を向上させること、を掲げている。
ジュニアNISAの創設については、現状のNISA利用は中高年者の投資経験者によるものが大半を占め、20代、30代の若年層は約1割にとどまっており、若年層や投資未経験者への投資家のすその拡大に資するよう、制度の拡充の必要性を指摘。年間投資上限額を80万円とし、原則、親権者等が未成年者のために代理して運用を行い、18歳までは払出しを制限し、20歳になったら自動的に通常のNISAへ引き継げる仕組みを提示した。
NISAの年間上限投資額の引上げについては、野村アセットマネジメントの調査(今年2月)によると、毎月積立で活用したいという意向が約4割あり、若年層ほどその傾向が強いという結果が明らかになっている。
現行の非課税投資額は、毎年、新規投資額で100万円を上限としているが、これを毎月の定額投資額に適した金額(120万円:10万円×12ヵ月)に引き上げることを要望している。
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