4月は新入社員の入社や従業員の扶養家族の異動などに伴い税務や社会保険の手続きが多くなります。中小企業は従業員の入退社などが頻繁に行われることはあまりないことから手続きの漏れや誤りが起こりがちです。手続きや届出に漏れがないよう注意しましょう。
・家族に異動があれば「扶養控除等(異動)申告書」の提出が必要
4月は従業員の家族(扶養家族)に入学・卒業・就職などの異動がある時期です。扶養家族に異動があった場合には、その都度、従業員から「扶養控除等(異動)申告書」の提出を受ける必要があります。
また、入社時に提出を受ける「扶養控除等(異動)申告書」には、マイナンバーを記載してもらいます。マイナンバーを取得する際、利用目的の説明が必要なため、入社時の提出書類の案内書等に、あらかじめ利用目的を記載しておくとよいでしょう。
・社会保険・雇用保険の手続き
社員が入社すると、健康保険・厚生年金保険、雇用保険の資格取得などの手続が必要になります。届出書類の作成の際は、入社時に提出を受ける書類(履歴書、年金手帳、被扶義者の情報など)の内容を確認します。
健康保険・厚生年金保険の手続は会社所在地を管轄する年金事務所(又は加入している健康保険組合、厚生年金基金)に「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」を提出します。届出書類は被扶養者の有無によって異なりますので確認が必要です。
また、被扶養者に該当するかどうかは、収入要件(年収130万円未満(60歳以上75歳未満の人や一定の障害のある人は年収180万円未満)であって、かつ被保険者の年収の2分の1未満である場合等)を確認する必要があります。
雇用保険の手続は、会社所在地を管轄するハローワークへ「雇用保険被保険者資格取得届」の提出が必要になります。