我が家にトイプードル(10歳)がいる。名はビビ。
私はビビ助と呼んでいる。
ビビ助の旺盛な食欲には驚かされる。
自分は犬と思っておらず、人間だと思っているようである。
その証拠に以前はドッグフードを与えても見向きもしなかった。
最近こそ食べるようになったけれど・・。
一方、飼い主が食べているものはなんでも欲しがる。
現在の好物は食パンの耳、ヨーグルト、バナナである。
私の朝食を少し分け与えている。
朝方、パンの焼けた香ばしい匂いが漂うとビビ助はパニックに陥る。
食べたくて食べたくてたまらないのである。
朝食をテーブルに運ぶと、ビビ助はダッシュで私のそばにお座りをする。
私からのお裾分けを待つのである。
当方が食べ終わるまで「待て」をさせているが我満しきれない。
いつからか、前足でテーブルを掻いて「早く欲しい」と催促をするようになった。
容器に少しぱかり残ったヨーグルトを隅々まで必死で舐めまわす。
食べ物への執着はその耳にも表れ、食べ物を取り出す音であればどんな小さな音にも敏感に反応する。
音を立てずにこっそり食べ物を取り出そうとしても、いち早く聞き分け、部屋に入ってくる。
そして、名探偵よろしく「現行犯を見つけた」と言わんばかりに飼い主を見つめる。
冬に別の部屋に行きたい場合も襖が閉まっていると飼い主のほうを見ながら、襖を掻いて催促する。「ここを開けてくれ」と。
冬の寒い朝にはファンヒータの前に陣取ることや、猫のようにこたつの中に潜り込むことも覚えた。
我が家のヒビ助は本当に食いしん坊である。
(M.K)