ベルギービールと言っても多種多様なようで、私が飲んだのは、ホワイトビールと呼ばれる種類のもので、フルーティな酸味のあるさわやかなビール。
ところで、このベルギービールの大半は、酒税法では「ビール」ではなく「発泡酒」に分類されるようです。同法では、ビール系飲料を「ビール」、麦芽配合率の低い「発泡酒」、そして発泡酒に蒸留酒を混ぜた「第三のビール」に分類しており、それぞれで税率が異なります。税率が高い順からビール、発泡酒、第三のビールとなりますが、この税率の違いがそれぞれの小売価格にも反映されているわけです。
先日、サッポロビールが「第三のビール」として販売した「極ZERO」が、税率の高い「ビール」に区分される可能性があるという指摘を受けて、これまでに納めた酒税額の差額分約116億円を自主的に納付することとなりました。
「極ZERO」(350ミリリットル)1缶当たりの酒税は、「第三のビール」であれば28円であったのに対し、「ビール」に区分されると77円に跳ね上がります。同商品は過去に累計2億本(350ミリリットル換算)を売り上げたということですので、差額の49円(77円-28円)×2億本の98億円に、その後追加製造した分を加えて約116億円の追加納税になるというわけです。
サッポロビールにとっては、とんだ痛手でしたが、同商品を好んで飲んできた人にとっては、ちょっとお得だったかもしれませんね。ともあれ、これからはますますビールのおいしい季節になります。税金のことなど考えずに、グイっといきたいですね。
(K.I)