戦前、親父は伊豆大島で観光客相手の写真家でした。
戦争で状況は一変し、観光客は皆無、やむなく親父の故郷利島へ疎開となりました。
5歳から中学3年までの利島での生活は、原則、自給自足で、窮乏生活の始まりでした。我が家に毎月の現金収入はなく、もっぱら海では伊勢海老、さざえ、海藻、釣り魚を、山では野草の明日葉、三つ葉などを収穫し、食料としていました。島外との交通手段は、月4、5回の小さな貨客船のみで、海上がしけると10日間は欠航です。
現在は伊勢海老、さざえ等は貴重な商品となり、口にすることはありません。高等学校以上は島外で、学費・下宿代等仕送りに苦労しますが、老後は自然豊かな田舎で自家菜園、魚釣り・鶏の飼育などで、年金暮らしが可能です。
近い将来、都会での生活と利島での田舎生活を考えています。
今思うと貧乏だけれど、随分贅沢な暮らしが出来たのだと田舎に感謝です。
田舎を自慢しました。76歳が田舎に思いを…?
税制に不満、そして後期高齢者と呼ばれ不愉快を感じているUです。
(J.U)