先月22日は関東全域で4年ぶりの大雪。
積雪の少ないといわれる太平洋側でもかなりの降雪があり、交通機関は大混乱になりました。雪国に住んでいる方々にとっては気にも留めない程度の今回の降雪でも、雪に不慣れな首都圏では連日のトップニュースです。
鉄道各線のダイヤの大幅な乱れ、高速道路の通行止めや、随所で発生した立往生する車両や歩行者の転倒事故等が数多く報道されました。特に悲惨だったのは首都高速内の立往生で、出ることも引き返すこともできずに一夜を明かすことを余儀なくされた多くのドライバーです。その原因のひとつがチェーンすら装着していない通常の夏タイヤで走行する車両です。 降雪の機会が少ない首都圏では、冬用タイヤを装着するという意識が低いようです。しかしながら、今回の降雪は数日前から予報されており、降雪時に走行する場合には相応の準備が必要なのは誰が考えても解る筈でした。にもかかわらず、チェーン等を装着せずに走る無責任な車のスリップが問題を起こしました。 しかも、その多くがプロのドライバーが運転するトラックやバス等の業務用車両であったことが驚かされます。
私は、当日お客様を訪問する予定があり荷物も多かったので、やむを得ずスタッドレスタイヤを履いた車で訪問することになりました。訪問時には本当に僅かな降雪でしたが、退去時にはあたり一面かなりの積雪で、帰りしなに訪問先の社長が「結構積もっているから気をつけて」と声をかけて下さいました。
「ありがとうございます。スタッドレスなので大丈夫です。」と私が答えると「T.Iさんが大丈夫でも、誰もが皆スタッドレスで走っているわけじゃないから、貰い事故にならないように気をつけて」と注意を促していただきました。
帰り道、社長のおっしゃる通り、雪道でお尻を振りながら走るバイクや、ちょっとした坂道でタイヤをスリップさせてプチ渋滞をおこしている夏タイヤでチェーンも着けていない軽自動車等の危険な状態を見かけ、「巻き込まれては大変だな」と本当に怖い思いをしました。
東京都では「積雪又は凍結により明らかに滑ると認められる状態にある道路において、自動車又は原動機付自転車を運転するときは、タイヤチェーンを取り付ける等してすべり止めの措置を講ずること(東京都道路交通規則。昭和46年11月30日公安委員会規則第9号第18条(4))」と定められており、本来なら反則金がとれることになっているそうです。
首都圏の警察は、今回の降雪で、問題を起こした無責任なドライバーをどれぐらい取り締まったのでしょうか?
私は、リスクの極めて少ない場所でのスピード違反の取締り(例えば休日の空いている時間帯に西湘バイバスで91キロ走行を検挙)より、教訓を活かした事故を未然に防ぐ取締りにこそ価値があると思いますが、皆様のご意見は如何でしょうか?
(T.I)