今年の夏、震災後では初めて東北へ旅行に行ってまいりました。
被災地をめぐる復興ツアーです。
盛岡駅についてはじめに目に入ったのが、ラグビーW杯開催案内のポスターです。
壁一面に何種類ものポスターが貼られ、地元住民のW杯にかける並々ならぬ思いが伝わってきました。
ツアーは岩手県の久慈付近から海岸線をバスや電車で宮城県の気仙沼まで観光地や被災地をめぐりながら南下するものです。
特に印象的だったのは、宮古で行った今でも海辺にそのままの姿で残っている「たろう観光ホテル」です。そのホテルの社長が津波の来る数分前から海岸の状況を撮影したビデオを、その撮影した現場で見せていただきました。それにはテレビでは放送できないような悲惨な状況が映っており、その凄まじさは恐怖を感じるものでした。
復興事業は国や県の計画に基づいて行われていると思っていましたが、現在は各市町村レベルで計画し実施されているとのことです。海岸線を走っていると復興が進んでいる地域とそうでないところが明らかで、陸前高田の海岸線は復興計画の失敗とネットでも言われているように、あまり進んでないように思えました。ガイドさんが言うには土砂の山を道路を挟んで右から左へ、そして左から右に移しているだけのように見えるとのことです。
最後に岩手県在住のバスガイドさんが、「被災地は軽い気持ちで旅行してはいけないと遠慮している方が多いようですが、テレビで見たあの場所がどうなっているか、興味だけで構わないので来ていただき地元の土産を買って帰ってください。今はそれが一番助かります。」と訴えるように言っていました。正直自分たちはそれに近い軽いノリで参加してしまっていたため、その言葉に少し救われた感じです。
宿泊した従業員さん、売店の若者たち皆さんに、元気にそしてやさしく御もてなし頂きました。いつの日か、また東北の復興をそして東北魂を感じに来たいと本気で思う旅行でした。
(k.k)